プロ野球新球団についてつらつらと。 その3
いまいち楽天が信用できない。ライブドアと比べてどうとか、そういう意味ではなくて、やっていることがどうもちぐはぐに見えて仕方がないのだ。批判を恐れずに言うと、わざと難しい要求を突きつけて、拒否してもらいたいように見える。
選手の集め方にしても、「その2」で追記したエクスパンションドラフトを初めから主張していた*1し、本拠地にしても、オリックスのお膝元神戸*2や、合併球団の本拠地大阪ドームを主張したり、近鉄買収を蒸し返してみたり。果てはライブドアの申請と重複する、仙台で申請を提出するという結論に至った。
あまり野球人気が高いというイメージのない長野には打診をしたみたいだけれど、「是非!」と諸手を挙げて賛同してくれそうな四国(松山)には声をかけていない。
スポーツチームを保有する企業としての実績は、サッカーチームを持っている楽天の方が、ライブドアに勝っている。関係あるかないかは別として、株価も結構違う。だから、ただたんに企業を比較すれば、ライブドアよりも楽天が一歩リードなのだ。もし、「どちらか一方だけ参入を許可しよう」という前提で審査すれば、楽天が選ばれる可能性が高い。それを嫌って高い障壁を設けているのであれば、そこにはどんな意図があるんだろう。
まず考えられるのは、本気で勝つ気で球団経営をしようとしている可能性。そりゃあ良い選手をとれた方が勝てる可能性は高くなるし、ライブドアだって諸々の要素を考慮した上で、数ある候補地の中から仙台を選んだのだから、楽天の熟慮の結果が、ライブドアのそれと同じになることがあっても不思議はない*3。
そしてもう一つが、実際にはプロ野球チームを持つ気がない可能性。こっちの場合はさらに二つの見方ができる。
参加する姿勢だけは見せて、IT企業、インターネット関連企業としてのネームヴァリューを保とうとしているという考えが一つ。今、「ITといえばライブドア」みたいになってしまっているからね。まぁそれがプロ野球球団を持つことの(数少ない)旨みの一つなんだけど。
それと、「楽天がダメなんだからライブドアもダメだよね」とばかりに、共倒れを狙っているというのが一つ。まぁ後者は前者を包括することができるけど。
共倒れなんて狙って何のメリットがあるんだ?って思われるかもしれないけど、「うちがやらないんだから、同系職種の他社にもやらせない」っていう考え方なら、そんなに不自然じゃないと思う。
もしくは被害妄想入っちゃってるかもしれないけれど、神戸つながりで仲の良いオリックスと一席あって、妨害工作を画策したのでは?という考え。オリックスは、球団数増加に肯定的でないからね。
まぁこれはちょっと突飛すぎるかなあと、自分でも思うけど。
今日も会議が行われるけど、「来季からの参入のために審査しますよ」っていう話だけで、あんまり大きな期待をしちゃうのも危ないんじゃないかなあ、と思うわけです。