WWE PPV 「NO MERCY」

何だかしょっちゅうPPVがあるような気がしてならないんだけど、お金は前払いしちゃってあるので、気軽に視聴。ビデオにとって日曜に見てたんだけど、途中、画面の左上に見たことのないマークが出てて、何かと思ったら、地震を知らせるマークなのね。そういや放映中、揺れてたわ。
エディ・ゲレロ vs ルーサー・レインズ
エディさんの試合はOPマッチですか? まぁ実際の会場ではVelocity枠で何試合かあったんだろうけど。一緒に見ていた友人と、雑談交じりにWWEの説明をしてたりしたら、あんまり印象に残らなかったけど、「面白いねえ」って言いあってたから、面白かったと思う(ひどい感想だ)。
場外に出た際に、警備員の伸縮式警棒に目を留めるエディさん。ぶつかったふりをして、こっそり抜き取る。ここらへんのコントみたいな演技は、本当に上手い。実況のタズが、「スリの手口だ!」って言ってたのは面白かった。これやってベビーの扱いなんだから、何でもありだよなあ。
警棒をブーツに隠して、これ見よがしにパイプ椅子を持ってリングに戻るエディさん。当然レフェリーに取り上げられて、レフェリーがそれを外の人に渡している間に警棒でルーサーの側頭部を殴打。そのまま自分もダウンした振りをした後、フロッグスプラッシュでフィニッシュ。


■スパイク・ダッドリー vs ナンジオ
クルーザー級王座戦
当然のことながら、スパイクにはババとディーボンが、ナンジオにはブルが帯同。さっそく数の論理で負けてるFBIだけど…?
一緒に見ていた友人が、「二人とも細いなあ」といっていたので思い出した。スパイクって、あの細い体ででかいのに立ち向かっていくのが売りだったんじゃん。いまいち、スパイクのヒールは方向性を誤っている気がしてならないけどなあ。ナンジオ、本来はヒールのはずなのに、すっかりベビーみたいな扱いだし。
何かと色々あって、ディーボンがブルを抑えている間にババが試合に介入して、スパイクがフォール。まさに数の理屈でスパイクが王座防衛に成功。
勝利した後、立てないスパイクを、ババが引きずって運んでるのには軽く笑った。味方の、しかもボスに対する態度じゃないよ。


■ビリー・キッドマン vs ポール・ロンドン
個人的に最も期待していたカード。チャボ・ゲレロを脳震盪に追い込んでしまって以来、その時に使った技、シューティングスタープレスを使えなくなってしまったキッドマン。そのおかげでタッグを組んでいたロンドンとも溝が出来てしまって、そのまま対立。この試合は、その対立と、キッドマンのトラウマ克服という二つのテーマがあるわけですよ。事実をそのまま設定に組み込んじゃって、その境界をびみょーにぼかしちゃう辺りが、WWE
試合は、この二人の戦いらしく、テンポが速くて、フライも多めの見ごたえのある試合。特にロンドンのムーブが綺麗だから、映えるのね。
終盤、コーナー付近でダウンしたキッドマンに対して、ロンドンがシューティングスターを敢行! そのすぐ後、ダウンしたロンドンをコーナー下まで運んで、ポストに登るキッドマン。さぁ、ここでどうする?さっきロンドンに、自分の得意技のシューティングスターを決められたから、お返しにロンドンの得意技、450スプラッシュを決めるのか?とか思っていたら、意を決してシューティングスタープレス!そのまま押さえ込んで、3カウント。うわー、正統派にそっちで来たかー。
試合終了後、吐血するロンドンを指して、「お前ら、これで満足か?俺のシューティングスタープレスで、ロンドンは内臓に傷を負ったか、肋骨を折ったかしたぞ。こんな野蛮な技を見たいのか?」みたいなことを言って、観客を罵倒するキッドマン。ブーイングを受けると、救護班によって担架に固定されつつあるロンドンに対して、さらにシューティングスターを追い打ち。この前まで、シューティングスターを打てなかった人とは思えない復活ぶりで、逆切れしながら退場。
キッドマンは、顔が悪人っぽくないし、すごく真面目だっていう評判だから、いまいちヒールにしずらかったんだろうけど、今回のアングルは個人的に非常に面白い。新フィニッシュムーブでも編み出すのかなあ、と思ってたんだけど、シューティングスターは捨てなかったのね。今後にも期待。


レネ・デュプリケンゾー・スズキ vs ロブ・ヴァン・ダムレイ・ミステリオ
WWEタッグ王座戦
試合前に、デュプリがフランス語でまくし立てるんだけど、フランス語なんで、字幕なし。何言ってるか分らない。その後はケンゾーが歌を披露するも、ブーイングを期待してたんだろうけど、観客はどうして良いのか分らないような反応。それでも健気に踊りながら歌うケンゾーの歌声をさえぎって、RVDのエントランステーマが。正直、邪魔されたというよりは救われた感じだったんじゃなかろうか。
試合中、タズが、「ケンゾーは皇族だ」みたいなことを言っている字幕が表示される。わー、今まで、”高貴な血”くらいの表現だったのに。さらには、ヒロコも皇族扱い。そこにマイケル・コールが「ヒロコは芸者ですよ?」とつっこむも、「芸者も皇族だ」と言い切る始末。ぜ、善良なアメリカ人が信じたらどうするんだ?…信じられても、あんまり困らないなあ。大笑いして見てました。
試合は、ケンゾーがロープに足をかけた片エビでミステリオを押さえ込んで王座防衛。思い出したようにロープに足をかけたのがちょっと印象的。


カート・アングル vs ビッグ・ショー
前々回のSmackDownで、カートに髪を刈られたビッグ・ショーが、とうとうスキンヘッド姿を披露。意外に似合ってるじゃない。
カートがからむと、やっぱり見ごたえがあるなあ。ビッグ・ショーもあの身体で、かなり動けるしね。
一度、カートが故意に場外負けを選んで試合終了するも、すぐさまGMのセオドア・ロングが出てきて、「故意に負けたらクビだ」と、試合続行を指示。うん、本来、ベルトのかかっていない、自分に不利な試合だったら、わざと負ければ良いんだよね。まぁそんなこといったらプロレスが成立しなくなっちゃうけどさ。
いやいやながらも試合を再開したカートだったけど、ついに奥の手、麻酔銃を取り出し、ビッグ・ショーにその銃口を向け…あ。あっさりビッグ・ショーに引っ手繰られた。膝で銃をへし折って、喉輪の状態でカートをコーナーに押し込むと、コーナーの上に持ち上げて、スカイハイ気味に高い高いチョークスラムビッグ・ショーが雪辱を晴らす。


ジョン・シナ vs ブッカーT
US王座戦5本勝負の最終戦
2勝2敗同士で迎えた、最終戦。まぁ当然最終戦まで行くことは分っていたわけだけれど。普通に楽しめる試合だったんだけど、いつもどおりで、あんまり印象に残ってないなあ。ブッカーTがブックエンドを出したのは覚えてるけど。シナは映画出演の関係でしばらく出番が減るようなことを聞いたけれど、USチャンピオンになっちゃって大丈夫なのかな?


■リコ&チャーリー・ハース&ミス・ジャッキー vs ダッドリーズ&ドン・マリー
ハースとジャッキーの婚約っていうリアル情報に、ドン・マリーがその仲を引き裂こうとするっていうアングルを加えた、これまた事実と設定の境界をぼかすWWEテクニックで組まれた一戦。ところで、結婚したら「ミセス・ジャッキー」になったりするんだろうか?
試合中、ジャッキーにキスを要求して目を閉じるババ。となると当然ジャッキーは、怖がって逃げて、リコにタッチ。ババが気付いて逃げるのかなー?と思っていたら、さすがPPV。リコがキスしてから気付いて、悶絶ってパターンでしたよ。実況席に置いてある水を奪ってうがいして、それでも嘔吐のモーションを繰り返すババに、リング上で舞い踊るリコの対比は、面白かった。やっぱいいなあ、リコ。
と、ここらへんの印象が強すぎて、いまいち経過を覚えていないけど、リコ&ハース&ジャッキー組が勝ったはず。でも、ドン・マリーとの確執が解消されたわけではないので、今後も後を引きそうだなあ。


■アンダーテイカー vs ジョン・ブラッドショー・レイフィールド
対戦相手を霊柩車に乗せて、霊柩車が会場の外に出たら勝ちという、ラストライドマッチ。WWE王座もかかってます。
試合は終始テイカーペースで進行。序盤からチョークスラムは出るわ、中盤には実況席上へのチョークスラムも出るわ、終盤には鉄階段状でのツームストンも出して、JBLは大流血するわ。
猛攻を喰らってグロッキー状態のJBLを引っ張って霊柩車に乗せようと、ドアを開けると、中にはハイデンライクが!ハイデンライクはテイカーの口に薬品(クロロホルムか?)を染み込ませた布を押し付けてテイカーを眠らせると、霊柩車にぶち込んで、発車を支持。反則裁定なしの試合だから、JBLの負けにはならないのね。
霊柩車の中で、すくっと目覚めるテイカーさん。扉を蹴破ってハイデンライクに復讐するも、息を吹き返したJBLクローズラインフロム・ヘルを喰らって、再度霊柩車へ押し込められて、試合終了。ちなみに、ラストライドマッチの名前ながら、テイカーさんのラストライドは出ませんでした。
試合後、霊柩車が搬入口のような所で道をふさぐように停車して、運転席からポール・ヘイメンが登場。通路の奥に向かって、「さぁやれ」と叫ぶ。その先には、でっかい車と、ハイデンライク。「俺はやる!」といきまくハイデンライクが、テイカーの乗る霊柩車に、ハイスピードで車をつっこませると、霊柩車は煙を上げて爆発。

うわ、今回のPPVは、こんな終わり方ですか?テイカーさん、死んだ?また?
しばらく休場した後、再びポール・ベアラーと一緒に出てきたりするのかなあ?後を引く終わり方でした。